フルート奏者 宮前丈明のページです
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Masterclassは全生徒をレベルごとに3-4人の10のグループに分け、私はgroup6, 9,10の3クラス担当しました。それぞれ4人、3人、3人の生徒が1時間単位のマスタークラスを毎日受講します。個人レッスンを同じグループの他の生徒が聴講します。ここでは生徒の親やteacher traineeも聴講します。アメリカでは個人レッスンと言えば完全に1対1のレッスンを指し、オープンクラスではなく原則他の生徒が自由に聴講することはありませんので、他の生徒のレッスンを見て聞いて、それを自分の演奏に活かすことを考える良い機会なのです。日本でいえば「他人のふり見て我がふり直せ」なのですが、私の理解では普段オープンクラスが比較的受け入れられている日本やヨーロッパに比べて、アメリカではそういう機会は少ないかもしれませんね。
さてMasterclass 6は2巻、3巻の生徒で、大人のLさん、小学生のJ君、Oちゃん、Cちゃん。 Lさんは3巻、グルックのオルフェ。遅い曲でリズムと格闘していました。 何か音楽的な問題がある場合は、イメージの問題、身体動作の問題、耳(音の聞きかた)の問題、の複合なので、個別にピックしてさらうと解決する場合、いくつかの要因をまとめてさらうアイデアで解決する場合があります。 リズム感に問題があるように思われる場合、 1)イメージがきちんと定着していない 当該部分を歌ってもらいながら矯正する 2)イメージが正しくても身体がついていかない 息、舌、指、その他の連携を、問題のある場所をピックして粘り強くさらっていく 3)自分の出した音は耳には入っているけれど、実は聞こえていない 「この音の余韻が聞こえたら次へ行くんだよ」というように具体的な音の聞きかたをアドバイス これはMasterclass 9の生徒で著効だった(このクラスについては後述)。 4)音が響いていない、楽器が鳴っていない (支えられた息で吹いていない) 細かいデタシェが続く場所、アフタクトがスタッカートで次の音のタイミングがとれない場合はこれが多い。バッハの組曲2番ロンドの8分音符とか、ビゼーのアルルの女のメヌエット中間部の16分音符とか。結果、タンギングも音自体も上滑りになって、どんどんあわてて先に行ってしまいます。この場合、走らないで、と言ったところで根本解決にならないんですね。Masterclass9でしつこくやりましたので後述です。これ、意外に忘れられがちかもしれません。 Lさんの場合は1)と2)をしつこくやって、かなり良くなりました。ピアノ伴奏はほとんど16分音符で規則的に流れていってくれるので、頭の中では拍子をカウントするのではなく、背景にある和声やフレージングも含めてピアノ伴奏を大雑把で良いから覚えて、その上に自分の演奏を「乗せる」というイメージ、装飾音やアポージャトゥーラのタイミングを何回も歌ったあと、当該部分の息、舌、指の連携を何度もさらう、というやり方でした。 Cちゃんは2巻、バッハ組曲2番ポロネーズ前半(Doubleなし)部分。暗譜で吹いている姿勢が良いね、と言ったら、「だって去年、先生がこうしろって言ったよね!」、、、おお、そうだった、、去年のSAGWA2008でも彼女を教えたんでした。。。曲の中ではフォルテとピアノのコントラストをきちんとやること、音に関しては、唇を無理に緊張させてはいないものの音が上ずり気味だったので、喉のバランスについての指示を出すと、すぐに音がよくなる。聴講している人にもよくわかる。いつも苦労しているのは、ほんの少しのアドバイスでものすごく音が良くなることがあっても、それを定着させることが難しいということですね。まだまだ経験とアイデアが必要だと実感します。でもCちゃん、コンサートではこの曲、立派に吹きました。レッスンを聴講していたtraineeから、「Cちゃん、ちゃんと言われた通りに吹いていて感心した」との感想をいただきました。 J君、Oちゃん、2人ともU字管ですが、もう3巻をさらっています。Oちゃんは3巻のいろいろな曲を吹いてくれました。開放的な音を出すこと、ユモレスクの最初で、リズムに乗ってテンポルバートする練習などをしました。J君はマスタークラス以外にも時間外レッスンも受けてくれましたので、道化のセレナーデのダブルタンギングの練習のしかたを詳しく、トナリゼーションを使って響く音についてのアドバイス、などをしました。 PR
Play In のクラスでは、生徒全員が、会場であるOld Presbyterian Meeting Room 地下のfellowship hallに集まって、グループレッスンをしながら金曜日夕方のコンサートに向けての練習をしました。これは4人のguest faculty全員が担当です。その場の流れや扱う曲のレベルによって、誰が主に担当して誰が補佐するかというのがありますが、そのへんは結構「あうんの呼吸」みたいなもので進められていきます。生徒全員なので、それこそ1巻はじめたばかりの生徒から11巻のMozart のコンチェルト終わった人までいます。U 字管D管の5歳の生徒から来年は大学という生徒までいるので大変です。大人の生徒さんも参加しています。上級者の曲をやっているときは、吹けない生徒は座って待っていてもらうのですが、待っているときのお行儀にも目を配りながら、あまり長時間待たせないように、そして演奏はTuttiが基本ですが簡単な曲は輪唱のようなゲームをしたり、ハーモニーを上級生に付けさせたり、楽しみながら、かつ、音楽表現上の練習もきちんとして、、、というようなことを45分間やります。参加生徒には数ヶ月前に、Challenge Listといって、このPlay Inクラスのために暗譜してくる曲をあらかじめ送り、準備してきてもらいますので、クラスは基本的に暗譜で進められます。そのListの曲を練習しながら、あれこれと生徒と話し合いながら10数曲選択して、金曜日夕方のコンサートに臨みます。
私が2004年に加わってからは、ほぼこの4人が外部からのFacultyとしてやってます。
来年は10年目にあたるので、なにか+αの企画を立てようと話し合っています。 Ms. Deborah Kemper, from Salem, VA SAA Teacher Trainer, teaching at Roanoke College, performing in Spartanburg Symphony, Richmond Symphony Ms. Laura Larson, from Detroit, MI SAA Teacher Trainer, teaching at Wayne State Univ., performing in Flint Symphony (principal flute), Michigan Opera Theater Orchestra (piccolo), former prizewinner of NFA Young Artist Competition Mr. Kenichi Ueda, from London ON (Canada) SAA Teacher Trainer, teaching at regional Suzuki music school Dr. Takeaki Miyamae, from Japan (via Pittsburgh, PA) SAA Teacher, teaching at Westmoreland Suzuki School of Music, teaching teacher trainees as visiting instructor at the International Academy of the Suzuki Method Japan, Suzuki Flute Performing Artist (Official CDs for Books 8, 10 and 11),
7月26日、Virginia州へ移動、夜はスタッフの一人のお宅でパーティーと打ち合わせ、月曜のfaculty concertのリハーサルなどをしました。今年は生徒の参加が約40名、teacher traineeは約10名(2巻、4巻)、景気の影響でいつもより人数が少なく、スケジュールもシンプル、そのかわり、それぞれの生徒により深く接することができるので、いつものように気合を入れて臨みました。宿泊も毎年同じで、某州の上院議員のお宅にお世話になりました。
翌日は朝8時から生徒と共にオリエンテーション、8時半からクラスの開始です。月曜日から金曜日まで、午前中は4クラス(レベル毎のグループレッスン: Rep Class、少人数グループで組になって各々の指導者について個人レッスンを行うマスタークラス2つ、全参加者のグループレッスン: Play In)、午後は指導者、生徒のコンサート、マスタークラス1つ、アンサンブルクラスなどです。teacher traineeたちは生徒とは異なるスケジュールで担当の教師と共に1週間受講します。 私はアメリカの指導者養成資格は持っていませんので、teacher trainingは資格を持っている他の先生方が担当です。期間中、生徒やtraineeから時間外個人レッスンの申し込みがあれば、受け入れています。 朝のRep Classでは、9人の生徒、3巻前後の生徒たちを担当しました。楽器をさわる前に、顔の筋肉のストレッチからはじめます。 (1)鼻の下の筋肉のストレッチ(縦方向のストレッチ) (2)口の横方向のストレッチ (3)頬の筋肉のストレッチ (4)lip vibration(唇をブルブル震わせるアレです) (5)口笛 次にトナリゼーションから抜粋、必要があれば生徒各々の音をチェック、そしてレベルに合わせた曲を選んでtuttiです。
明日から1週間、ワシントンDCのお隣の町Alexandria, VirginiaにてSuzuki Association of Greater Washington DC (SAGWA) Flute Instituteが行われますので、行ってきます。端的に言えばスズキ・フルートスクールの生徒さん、スズキの先生になるトレーニングをしている人たちが毎夏集まるフルート合宿です。最近ではアメリカ各地で同様の合宿が行われるようになってきましたが、ここはその中でも規模の大きいもののひとつです。2004年から毎年呼んでいただいて教えているので、もう6回目になるんですね、、、歳をとったなあ(笑)。
個人レッスン、グループレッスン、指導者の演奏、先生予備軍(teacher trainee)への個人レッスンなどをしてきます。 SAGWA 2009 のパンフレット表紙を追加しました(Aug 7, 2009)。クリックで拡大。 |
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フルート指導者(Suzuki Method and non Suzuki) 北米スズキ協会SAA認定指導者 米国の某地方都市に在住
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